VRChatとは・・
VRChatは、ソーシャルVR(*)とよばれる会話を楽しむアプリ(ソフトウェア・プラットフォーム)です。
現在、地球上で最も人気のあるソーシャルVRと言っていいでしょう。
(ゲームの一種と考えて始めると落胆しますので、ご注意を。)
VRChat内では、ユーザーは「アバター」となって活動します。
コミュニケーションは基本的にボイスチャット(声)で行います。
アバターは自分の分身ですが、性別や年齡や格好や、時には趣味嗜好や性格まで、実際(リアル)の自分とは異なっています。
そのアバター同士で会話を通して、仮想の空間で活動するのですから、実生活とは全く異なる世界となるのは当然ですね。
VRChatでは一般的に、「ワールド」というところに行き、会話をして楽しみます。
アバターだけでなく「ワールド」も、実世界とはかけ離れた(実世界ではありえない)空間です。
様々なワールドで、様々なイベントも毎日のように開催されています。
自分の好きなイベントや興味のあるイベントに参加すれば、見知らぬ相手(アバター)でも、自然と会話が弾むことでしょう。
(*)ソーシャルVR:VR(仮想現実)の世界で、アバターを介して、多人数でコミュニケーションをおこなうアプリ、あるいは環境。
ソーシャルVRについては、以下の記事を参考にしてください。
メタバースに関する話題では、ソーシャルVRという言葉を時々ききます。では、ソーシャルVRって、何でしょう?「「VRChat」や「Neos VR」の事だよ」とも言われますが、そもそも、まだ「VRChat」や「Neos VR」をよく知らないんで[…]
VRChatのアバター
バーチャル空間内では、自分自身はアバターとなり、他のアバターと会話したり、移動したりして楽しみます。
そのアバターも、いろんな姿に、瞬時に変わることができるんです。
美少女からロボットへの変身もお手の物。
VRChatを始めた直後は、VRChat内のアバター(Publicアバター)から選んで使用します。
VRChatが用意したアバターの他、ユーザーが作成し、他のユーザに利用を開放・公開しているアバターです。
そして一定時間プレイしたりすると、ユーザーのランク(トラストランク(後述))が上がります。
するとプレイヤー自身が用意した3Dモデルをアップロードして、それを使うことができます。
自分で作成することも出来ますが、購入したアバターを使用することも出来ます。
ただし「Unity」というツールを使用しなければならならず、ちょっと難しくて面倒ではあります。
VRChatのトラストランク
VRChatの「トラストランク」とは、階級のようなものです。
ランクによって、VRChat内でできる事が異なります(下記)。
また相手のトラストランクによって、相手が「見える/見えない」「聞こえる/聞こえない」などの設定をすることが出来ます。
なぜこのようなものが有るのでしょう?
VRChatは、自由度が非常に高いのですが、逆に言えば、悪意のある行為をする事もできるのです。
往々にしてこのような行為は、経験の少ない、新しいアカウントのユーザーが行う場合が多いです。
そのため、VRChatを始めたばかりの人は、厳しい制限のある状態からスタートします。
(相手レベルによる相手の見え方・聞こえ方などは、設定変更が可能です。)
具体的なトラストランク(ネームプレートの色)
<Visitor(白)>
VRChatを始めたときのスタートランク。
<New User(青)>
10数時間の活動で達成できそう。
オリジナルのアバターのアップロード、Publicではないワールドのアップロードができる。
<User(緑)>
47(〜70)時間の活動で達成できる?
publicのワールドのアップロードができる。
<Known User(オレンジ)>
ワールド、アバターを人に提供できる。
<Trusted User(むらさき)>
最上位のランク
<Nuisance(灰色)>
迷惑ユーザー。
どうしたらトラストランクが上がる?下がる?
VRChatで遊んでいると、自然とランクが上っていきます。
トラストランクが上がる・下がる条件は、非公開となっていますが、以下の傾向が有りそうです。
・フレンドリクエストを数多く受け取ると、短時間で上がることができる。
(相手のランクが高いほうが、より良い)。
・迷惑な行為を繰り返したりすると、ランクが下げられる事もある
・VR機器の有無による違いは無い
ワールド
VRChat内には、「ワールド」と呼ばれるバーチャル空間が非常に多くあります。
アバター(自分)は、どこかのワールドに入り、コミュニケーションを楽しむことになります。
個人や企業によって作成されたワールドには、それぞれに趣味や特有のテーマや雰囲気があります。
広場、ワンルーム、居酒屋など、現実にあるようなところだけでなく、ゲームの世界、ファンタジーの世界、空を飛ぶワールド、宇宙空間、などなど、人間が考えうる事を世界にすることができるのです。
もちろん、初心者向けの説明ワールドなんかもありますよ。
インスタンス
ここで「インスタンス」という言葉を覚える必要があります。
ワールドは、1つの部屋に、多くても80人程度しか入ることができないんです。
ですので、同じような部屋をいくつも作れるようになっています。
この部屋を「インスタンス」と言います。
ある「ワールド」に入る場合は、このワールドの「インスタンス」を誰か(自分あるいは他の人)が作って、その中に入ることになります。
1つのワールドに、いくつもの「インスタンス」が作られることになります。
「自分の入っているインスタンス」内にいるアバターとは、自由に会話ができます。
しかし「他のインスタンス」にいるアバターとは、同じ「ワールド」でありながら、姿を見ることも、声を聞くこともできないんです。
また、どのインスタンスも自由に入れるわけではありません。
下記の「フレンド」とも関係して、「誰がこのインスタンスに入れるか」が設定できるんです。
インスタンスの種類には、次のものがあります。
<Public>
世界中の誰もが入ることが出来ます。
<Friends+>
そのインスタンスにいる人のフレンドは、入ることが出来ます。
逆に言えば、フレンドがそこにいれば、自分も入ることが出来ます。
ですのでそこにいる人は、「フレンドのフレンドのフレンドの・・」と、芋づる式に友だちができる感じです。
<Invite+>
フレンドがそのインスタンスにいた場合、その人に「invite」を要求し、承認されると入ることが出来ます。
「Friends+」に加えて、フレンドの承認が必要ということですね。
<Friends>
この「インスタンス」を開いた人のフレンドのみ、入ることが出来ます。
<Invite>
この「インスタンス」を開いた人のフレンドが、その人に「invite」を要求し、承認されると入ることが出来ます。
イベント
VRChatでは、毎日さまざまなイベントが開催されています。
定例的になっているものでは、初心者向けの「初心者集会」が毎月行われていたり、「ラジオ体操」が毎日行われていたりします。
「イベント」が一般的な「ワールド」と違うのは、主催者と参加者という立場になることです。
会場(ワールド)は、上記の「Friend+」が多いです。
ですので一般的に、イベントの前に、主催者(スタッフ)に「フレンド申請」をしてフレンドになった後、時間になったら入り(Join)ます。
同じ趣味や嗜好の人が集まりますから、フレンドを増やすチャンスでもあります。
「イベントカレンダー」なるものがあり、それから探してもいいですし、twitterで自分の趣味などで探してみるのもいいでしょう。
フレンド
VRChatのフレンドは、単に仲の良い人というだけではありません。
フレンドだからできる事が、VRChatにはあります。
フレンドだから出来ること
フレンドですので、すぐに会って話したいですよね。
そのために、フレンドが何処で、どんなアバターで居るかを知ることが出来ます。
そして「Join」すると、そのフレンドがいるワールドにとんで行く事ができます。
逆に、自分がいる場所にフレンドを招待する事もできます(Invite)。
フレンドに「Invite」リクエストを送り、相手が承認すれば、すぐに相手が来てくれます。
また、「フレンドが入っているから私も入れるワールド」や、「そこにいるユーザのフレンドだけ入れるワールド」もあります。
「ワールド」の項目で説明していますが、ワールド(インスタンス)には5種類の入場制限があり、「Public」以外は、フレンドのみが入ることが出来るのです。
フレンドの見分け方
相手がフレンドかどうかは、ネームプレートの色で見分けることが出来ます。
・黄色:フレンド
・白 :フレンドでない
VRChatで遊ぶための機器は?
VRChatで遊ぶための機器や環境には、次の3種類があります。
①PC+VRヘッドセット
②PCのみ(デスクトップモード)
③VRヘッドセットのみ
仮想空間やアバターを表示するには、コンピュータ(特にGPUという画像処理のCPU)の能力が必要になります。
PCといっても、ビジネス用ノートパソコンなどでは、スムーズな表示は出来ません。
一般的には「VR Ready」を謳ったPCを使います。
対応OSは、Windows8.1、10。
MACには対応していません。
①PC+VRヘッドセット
VRヘッドセットには仮想空間が広がり、自由にアバターを扱うことが出来ます。
ただし高画質でVR映像を表示したい場合は、GPUの中でも高性能なものを搭載したPCが必要になります。
使用するアプリケーションは、「Steam」、「VIVEPORT」、「Meta Quest Store」のいずれかからダウンロードしてインストールします。
②PCのみ(デスクトップモード)
モニターに表示されるVRChatの風景をみながら楽しみます。
操作はマウスやキーボードで行います。
VRヘッドセットを使う場合のような没入感は感じられませんが、「VRChatとはどんなところなのか知りたい」という場合に有効でしょう。
使用するアプリケーションは、「Steam」、「VIVEPORT」、「Meta Quest Store」のいずれかからダウンロードしてインストールします。
③VRヘッドセットのみ
Meta Quest2は、PCを使わず、これ単体でVRChatが利用できるVRヘッドセットです。
3万円台と、他と比べても非常に安いです。
しかし、表現できる映像には制限があります。
高画質のアバターなどは、簡易表示になってしまいます。
また入れないワールドも存在します。
逆に、Questユーザーを対象にしたワールドもありますよ。
Meta Quest2で楽しむ場合は、「Oculus Store」からVRChatをインストールします。
アプリケーションの種類
①PC用
PC(+VRヘッドセット)で使用します。
入手先は、次の3つがあります。違いは殆どありません。
・Steam
・Meta Quest Store
・VIVEPORT
②Quest用
Meta Quest2単体で楽しむ場合に使用します。
(Quest2をPCに繋いで使用する場合は、PC用を使ってください。)
Meta Quest Storeからダウンロードします。
言語
表示などは全て英語です。
残念ながら、日本語には未対応です。
ただし、日本人のユーザーも多く、日本語でコミュニケーションしているワールドもありますので、そちらに行って楽しむのもいいですね。