はじめに
メタバースに使うためのPCを購入しようと、ネットで情報を探すと、
「CPUはxxx以上がおすすめ」とか「〇〇のCPUを使っているから大丈夫」
などとなどと書かれていたりします。
CPUの型番で性能がある程度分かりそう、という事は分かりますが、具体的にはよく知りませんでした。
今回、CPUの2大メーカー「Intel」「AMD」について、メタバース向けのPCでよく使われるCPUの型番の見方を調べてみました。
Intel
例として
「Intel Core i9 12900K」
で、説明していきます。
この型番の意味を細かくしていくと、次のようになります。
・「Core」ブランド名
・「i9」シリーズ名
・「12」世代
・「900」SKU(マイナーバージョン)
・「K」バリアント
ブランド名(Core)
「Intel Core i9 12900K」
IntelのCPUブランドには、次のようなものがあります。
<Core>
インテルの主力ブランドです。
ハイエンド向け(動画編集など)から、ローエンド向け(文書作成などの簡単な作業など)までそろっています。
<Core M>
低価格パソコン向けのCPUです。
<Pentium>
ノートパソコン向けの、消費電力を抑えたモデルです。
<Celeron>
Pentiumよりもさらに安価。
省電力で、低価格PCやモバイルに使用されています。
以降は、主力ブランドであるCoreを中心に、見ていきます。
シリーズ名(i9)
「Intel Core i9 12900K」
シリーズには、「i9」「i7」「i5」「i3」の4種類があります。
<i9>
最上位のフラッグシップモデルです。
最も高性能を求めるユーザー向けで、高解像度の動画編集や、重いゲームなど、高負荷な作業を可能とします。
<i7>
i9の次に高性能なハイエンドモデルです。
高解像度の動画編集や、重いゲームなどの高負荷な作業にも、比較的対応できます。
<i5>
ミドルレンジモデルです。
標準的な解像度での動画編集や、一般的なゲームに対応します。
<i3>
ミドルローレンジモデルです。
OfficeやWeb検索程度であれば快適に動作します。
世代(12)
「Intel Core i9 12900K」
CPU内部の回路の設計や構造は、この「世代」ごとに改良や刷新がされています。
その結果、CPUの性能や電力効率が向上します。
最近では、次のように「世代」が変わっています。
<13> 22年10月〜
<12> 21年11月〜
<11> 21年3月〜
<10> 19年11月〜
< 9> 18年11月〜
(以下省略)
SKU(Stock Keeping Unit)(900)
「Intel Core i9 12900K」
上記の同じ世代内でも、細かい改良が行われています。
開発された順序で割り当てられます。
同一世代では、 SKUが大きくなるほど、より多くの機能を備えています。
バリアント(K)
「Intel Core i9 12900K」
アルファベットで、CPUの特性を表しています。
次のような種類があります。
<(無印)> 普通のCPU
<K> オーバークロック可能
<F><P> 内蔵グラフィックなし
<U><T><S> 省電力
<XE> 超ハイエンド
<X> 高性能
<Y> 超省電力
<G><H> GPU強化
AMD
AMDもIntelと同じ感じで型番が作られています。
例として
「AMD Ryzen 9 7950 X」
で、説明していきます。
・「Ryzen」ブランド名
・「9」シリーズ名①
・「7」世代
・「9」シリーズ②
・「50」SKU(マイナーバージョン)
・「X」バリアント
ブランド名(Ryzen)
「AMD Ryzen 9 7950 X」
AMDのCPUブランドには、次のようなものがあります。
<Ryzen>
主力モデルです。
ハイエンド向けから、モバイルノート向けまで、幅広い製品をそろえています。
<Athlon>
低価格パソコン向けです。
Ryzenと同じアーキテクチャを採用しており、コストパフォーマンスが高いブランドです。
<A>
旧世代のコアをベースとした、低価格パソコンやタブレット向けのモデルです。
以降は、主力ブランドであるRyzenを中心に、見ていきます。
シリーズ名①(9)
「AMD Ryzen 9 7950 X」
シリーズには、「Threadripper」「9」「7」「5」「3」の5種類があります。
<Threadripper> コンシューマー向けの最上位CPU
<9> 一般向けで最も高性能なCPU
<7> 高性能(ハイエンドCPU)
<5> 中性能(ミドルレンジCPU)
<3> 低性能(ローエンドCPU)
世代(7)
「AMD Ryzen 9 7950 X」
Intel同様、CPU内部の回路の設計や構造は、この「世代」ごとに改良や刷新がされています。
その結果、CPUの性能や電力効率が向上します。
<7> (第5世代) 2022年9月〜
<6> 22年1月〜
<5> (第4世代) 20年11月〜
<4> 20年7月〜
<3> (第3世代) 19年7月〜
(以下省略)
シリーズ②(9)
「AMD Ryzen 9 7950 X」
この値は、上記の「シリーズ名」とリンクします。
<9> Ryzen 9
<8> Ryzen 9(ノートPC用)/Ryzen 7(デスクトップ向け)
<7> Ryzen 7
<6> Ryzen 5/Ryzen 7
<5> Ryzen 5
<3> Ryzen 3
<1> Athlon
SKU(Stock Keeping Unit)(50)
「AMD Ryzen 9 7950 X」
上記の同じ世代内でも、細かい改良が行われています。
開発された順序で割り当てられます。
同一世代では、 SKUが大きくなるほど、より多くの機能を備えています。
現在は、[00]と[50]があります。
バリアント(X)
「AMD Ryzen 9 7950 X」
熱設計電力(TDP)によって分けられます。
熱設計電力の詳細は割愛しますが、消費電力の大きさと考えていいでしょう。
<無印> スタンダードモデル
<X> Ryzenシリーズ内の上位モデル
<WX> Ryzenシリーズ内の最上位モデル
<G> GPUを内蔵したデスクトップ向け。
<S> GPUを内蔵したデスクトップ向けで、省電力モデル
<T> 省電力モデル
<HX> ノートPC向けの超高性能モデル
<H><HS> ノートPC向けの高機能モデル
<E><U> ノートPC向けの低消費電力モデル
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